おそらくこちらのツイートのような考えの方が多い気がしたので、
今回の記事を書いてみることにしました。
世の中の全てのオーディオ機器を定量的に比較し、ベストな選択をするのが理想だと思いますが、事実上それは不可能でしょう。となると私など「なるべく多く聴いてその中からベストなものを」と考えて頑張った時期もありましたが、今から振り返れば強迫観念に晒されるだけでちっとも楽しくなかった。
— H∀L9000 (@litronix_2260) 2016年7月19日
総合点で判断しようとすると失敗します
あちこちの記事で書いていますが、私の場合、オーディオ的指標で
積み上げた点数の合計値でいい悪いを判断しようとはしていません。
これをやると、いい製品には当たらなくなってしまいます。
私がいいと思った機材で総合点が高い製品は極わずかですが、
総合点は高いけど酷い製品というのは掃いて捨てるほどあります。
指標で見ると欠点はいろいろあるけれど自分はこの音が好き、
という製品の方が結局使っていて楽しいし、外れないですよ。
オーディオ的指標自体が、聞いた音から切り出したデジタルデータで、
しかもデータの大半が抜け落ちた数bit程度の情報にしか過ぎません。
そんなもので定量化するのは無理ということでしょう。
コスパがいいとか、一番性能がいいブランドはどこ?と聞くのも同じ
なので、オーディオという趣味は基本的に面倒くさいです。
結局、メディア媒体の広告主=製造メーカーなので、
提灯記事しか書くことができないんですよね。
音の悪い製品を駆逐する手段がないため、
買い手が頑張って探すしかありません。
音がある程度分かっている人に聞くと早いのですが、
初心者の方が目を丸くするくらいの金額は必要になります。
新品の市販品、トータル30万でいい音を出せていたら
誰もこんなに苦労してませんってば。
じゃあ、私はどうやって判断しているの?
私は音を聞いた時の心の振れ幅で判断しています。
だから、いい音や演奏を聞こう、耳を大切にしよう、
感覚を磨こう、自分の感覚を信用しようって言っている訳で。
理屈や先入観に支配されている人があまりに多いです。
理屈好きなのは構わないのですが、音を聞いて、
「あ、うん、ごめん自分が間違ってた」と
言えるくらいの感覚は養いましょう。
私がいつもそれで間違ってばかりだったので、
理屈とか、もう本当にどうでもよくなっています。
「御託はいいから音を聞かせろ」
それで全部事足ります。
提灯記事から音を想像する妄想オーディオはもう止めにしましょう。
それが正解だったことが一体何回ありましたか?
私は結局、一度も正解することはありませんでした。
「オーディオという趣味は基本的に面倒くさい」
私の結論もそうなんです。
既製品を使うのを止めたのも選ぶのが面倒だから
ただひたすら自分を騙さない心が躍る音を求めて
諸特性(SN、レンジ、ひずみ等)はあまり考えません
ですが良い部材を探すのは機器を探す以上に難関です。
purepureさんのプログは他の方とちがいますね。