Dynaudio Crafftをまさかここまで長く使うことになるとは思わなかった #購入当時の思い出

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時は2001年前後。
秋葉ヤマギワにDynaudioのコーナーがあって、
熱風と揶揄されたかなり酷い音で鳴っていて、
あの時期のDynaを鳴らせるアンプがほとんど無かった時代のお話。

購入までの経緯

当初はペア15万くらいのスピーカーを考えていたのですが、
あまりに音が悪いものばかりで予算を上げざるを得なくて。
30万くらいまで一通り聞いたところでいいものが全然なくて、
予算の上限を取っ払って片っ端から聞いてみたけれど、
それでもいいものが無かったのがあの時代。
Crafftを選んだのは完全に消去法でしたし、
試聴CDから岩男潤子を封印したのもあの時代でした。

Crafftを購入するのも大変でした。
Contour1.3SEと並べて2日掛かりで12時間くらい試聴して、
お店の閉店時間をオーバーするくらい悩みました。
試聴で聞く限り、Crafftが優位なポイントって皆無だったんですよ。
ネットを見ると、Esotarだから絶対Crafftがいいとの一点張りで、
具体的に1.3SEとの違いを指摘できている人はいませんでした。

最終的には価格が高いからCrafftがいいだろうと思って、
こちらを買うことにしました。あの当時は、音だけで
判断するだけの経験値は私にありませんでした。

当時の音の印象とか

試聴の時のCrafftの印象は、情報量はそこそこ、
低音はしっかり出る、音が重い、音が暗い、というもの。
1.3SEは音が軽快で楽しく鳴る傾向があったのですが、
全部の音に軽快さが乗ってしまうのでどうかなと思ってました。
今聞いて上のような印象だったら、1.3SEを買っていたでしょう。

Crafftの音が暗いのは割と早くに慣れて、
これもいいんじゃないと思うようになりました。
今は全然暗くないですけれど。
最近のスピーカーは陽しか出せないものがほとんどなので、
陰陽が出せる分、余計にCrafftのよさが目立っています。
音が重いのはアンプをFlight50にするまで改善しなかったですし、
Crafftを購入したのは本当に博打でした。

ただ、Dynaudioのスピーカーは試聴では酷い音だけれど、
なんとなく惹かれるものがあるとは感じていました。
確か半年から一年くらい通って聞いてから、
ガチ試聴に挑みましたし。

Crafftの試聴帰りにER-4Sで聞いた音があまりによくて涙した、
というのもいい思い出です。Dynaの音は重くて重くて。
当時、特約店でもその程度の音しか出てなかったんですよ。
レビンソンのセパ120万くらいのアンプでその程度。
それがまさか、ER-4Sの音が聞けなくなるほど成長する
なんて思いませんよ。

ほんと、代わりのスピーカーが見つからない。
いや、まあ、最近ぼちぼち出てきていますけれど。

セッティングが悪くても、いい音がするスピーカーはある

部屋やセッティング的に音はダメダメだけど
聞いていて楽しいとか面白いと思ったのは、
Dynaを除くとSonyのARシリーズ(SS-AR1,SS-AR2)が唯一かな。
次点でウッドコーンシステムでしょうか。

今は無き石丸秋葉原本店の試聴用の防音室に置いてあった
SS-AR1の音の悪さはそれはそれは酷いもので。
天井が低くて音が濁って反射していたため、
音場も定位も奥行きもなければ、
反射音がスピーカーからの音に被さってもう目茶苦茶。

それでも曲は楽しかった。面白かった。
音の圧倒的な質感の高さが欠点を全く感じさせなかった。
こういう音がするスピーカーをいい部屋で正しくセッティング
すればどうなるか、そんなことは火を見るより明らかです。

TAD-CE1はポン置きでもそれなりにセッティングしたかの
ような音が出るので凄いのですが、
根本的な音の魅力がCrafftやARシリーズほどあるかどうか、
今の私でも分からなくて迷っています。

逆に、8時間近く聞いているのに分からないということは、
そこまでの魅力は持っていないとも思えますし、
なかなか難しいなーと。

とりあえず買ってしまえ、とはならないでしょう。
多分、今それをやると失敗しかしない。

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