例えば、「君の銀の庭」を一日フルリピートで聞いても、
私のシステムだと最初から最後まで違和感は残ったまま。
耳が慣れるということは決してありません。
新DACでもLHH1000でもCDA-94でも同じ。
fireface800だと今の私なら15分で耳が悲鳴を上げる。
でも、ES9018搭載機、特にDSP-03だと
初回から何の違和感もなく鳴ってしまう。
こんなことが許されていいのか。
今までのわたしが知ってる「録音の悪い音源がよく
聞こえるという特徴を持ったハイエンド機材」は全て、
周波数特性を弄って聞きやすくしているだけでしたが、
周波数特性を弄らずに聞けてしまうのが異常すぎて・・・。
こんな機材が蔓延したら、ますます音の良し悪しが
わからない人や酷い録音が増えてしまう。
既に酷い録音が蔓延している現状では、なんでもよく鳴る
機材というのは非常に魅力的ではあるのですが、
これを認めてしまうと、今まで私が守ってきたものが
全て崩れてしまいそうで怖い。
そんな葛藤がここ一ヶ月続いています。
やっぱり家で聞かないと分かんないんだろうな・・・。
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私が指摘する録音の悪さのポイント
ま、私の感じている「録音の悪さ」というものは、
大まかに分けると以下の5つになります。
1.ダイナミックレンジが狭い。(アニメ楽曲とか打ち込み)
2.エフェクトが強い。(鬼束ちひろとかアニメ楽曲)
3.音に歪みがある。(古い録音のリマスタ版)
4.音が不自然。(スタジオ録音のマルチ録音)
5.音場表現が不自然。(クラシックのマルチ録音)
下の2つはマニアの人でも分かってくれないけど。
最近のBS放送のクラシック倶楽部なんかは、
マルチ録音の弊害がよく見えて分かりやすいと思います。
もう録画止めようかと思ってます。そのくらい酷い。
マルチ録音を聞いた後にワンポイント録音や
1980年代の録音を聞くと、本当に心が洗われるように
気持ちが穏やかになっていくし。
ここの間には越えられない壁を感じるのですが、
どうせ超々少数派だし誰も分かってくれないので、
もうどうしたらいいものやら。
となると、もうブログに書くしかない訳ですよ。
誰か同じこと思ってる人いないかなーと。
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DSP-03の特質
DSP-03は上の5項目のうち、
1と2と5を無かったことにします。
(びっくりするくらい気にならなくなる)
ちなみに、アキュは全項目を無かったことにします。
音を改変する力の強さはとてつもない。
ただし、聞ける音源が増える代わりに
細かい音の機微が読み取れなくなってしまう。
この感覚が嫌なんですよね・・・。
同意してくれる人いませんけどさ。
そんなアキュでも、B&W802Diamondとかには
抜群によく合うんですよね・・・。
もっとよく鳴る機材は一杯あると思いますけど、
私が問題視しているアキュの音色が全く見えなくなる
という意味で、合うと言っています。
ほんと、B&Wとアキュを合わせている人からすれば、
私の言っていることは意味不明だと思う。
でも、私は気になるのだから仕方がない。
はじめまして。
>誰か同じこと思ってる人いないかなー
とあったので、コメント致します。
音場の不自然な録音には自分も困っています。音質そのものは良くても音場がおかしいと聴く気になれません。個人的にいちばんひどいと感じるのはピアノですかね。マルチでオンマイク録音だとたいがい部屋いっぱいにピアノが出現してしまい、自分がピアノの中に位置してしまって気持ち悪くて仕方がありません。ポップスでも天井でドラムスが鳴っていたりとか、あり得ないですよね。
自分はいわゆる長岡教徒なので、マトリックス・スピーカーやスピーカー・マトリックス接続によるサラウンド再生を使用し続けていまして、普通の2ch再生でも逆相成分を感知できるようになったみたいで3次元的に音場を理解できます(マトリックス再生の50%位ですが)。故長岡鉄男氏は音に対する脳のメモリーの蓄積によってサラウンドに聴こえるようになると述べておられました。3次元的音場を目指して努力を重ねなければ、永遠に分からないことだと思います。分かる人にしか分からない世界です。自分も10年以上かかったような気がします。
ワンポイント録音は良いですよね。でも電子音楽でも良いものは良いので、録音のエンジニアさんのスキル次第だと思います。3次元的音場を理解されている方ならば…と思います。
もっとも、長岡先生自身が、オーディオメーカーのエンジニアに「2スピーカーでもサラウンドに聴こえる」と言ったら一笑に付されたそうです。やっぱり、分からない人には分からない…。