一度まとめた気もするのですが、
過去記事を漁ると見つけられなかったので書き直し。
もうちょっと推考したかったのですが、
今のタイミングを逃すとアップできなくなるので。
ここから本題
スピーカー派とヘッドホン派の対立は横で見ていても
非建設的で何にも得るものが無いので、私なりの見解を書きます。
ヘッドホンもスピーカーもかなり高額な機材まで試聴をして、
使ってみて、結果的にスピーカーを選んだ私の見解です。
※スピーカーではトータル5000万くらい、
ヘッドホンではトータル500万くらいまで聴いてます。
ヘッドホンの強み
・スピーカーより安くクオリティを高くすることができる。
・生演奏以上の解像度を得ることができる。
・周りに気をつかわずに大きな音量で聞ける。
・音質の悪い音源をそれなりの音質で楽しめる。
ヘッドホンの弱み
・ある程度スピーカーに投資されると全く敵わなくなる。
・解像度が高すぎて正しい音を見失いがちになる。
・絶望的に表現の幅が狭い。
・音楽を聴いた時の満足感が小さい。
・音質の良し悪しがほとんど分からない。
ざっと並べるとこんな感じ。
トータルシステムで25万くらいまではヘッドホンが有利なのですが、
それ以上はもうオーディオシステムに遠く及びません。
ある程度お金に融通の利く方は、SONYの中堅ブックシェルフ
あたりを導入してほしいと思います。(SS-NA5ES)
このスピーカーはミドルクラスの中では完成度がとても高く、
音楽を聴く耳の経験値を大きく底上げしてくれます。
ソニー 2ウェイ・スピーカーシステム NA5ES SS-NA5ES
発売日:2011/11/10
ペアで定価28万。実売価格だと20万強くらいかな。
SONYが凄いのではなくて、ユニットを作っている
ScanSpeakが凄いだけなんですけどね。
ツイーターが一杯あるのは私もどうかなと思っているのですが、
音色がしっかり出るスピーカーは最近、本当に少ないので、
これくらいしかいいのがありません。
あと、ポン置きでは100%ヘッドホンに勝てません。
それはどんなに高いシステムでも同じです。
セッティングまで面倒を見てくれるオーディオ専門店で
購入されることをお薦めしたいところですが、
この価格帯だとそこまでやってもらえないかも。
ヘッドホンの問題点
・常に難聴になる危険が伴う。
・音楽を聴く耳が養われない。経験値が増えない。
・音源の良し悪しが出音にでてこないため、いいものを見抜けない。
難聴はまあ、気をつければいいだけなのですが、
増えているのは事実なんですよね・・・。
音楽制作者が難聴とか笑えないです。
問題は下の2つ。
私の場合、16歳くらいからオーディオで音楽を聴き始め、
Crafftを購入したのが・・・、25歳くらい。
で、導入してからの半年で、それまでの9年分の経験値より
遥かに大きな経験値を積むことができました。
いい機材で音楽を聴くことは物凄く大事なことなんです。
これを視力に換算すると、0.01と2.0くらい違います。
0.01の世界の人が見えているものは正しくないんです。
それを忘れてはいけない。センス以前の問題です。
若い人が耳がいいとはよく言われますが、それは間違いです。
周波数特性的には確かに耳がいいのかもしれませんが、
音楽を聴く耳は、いい音でいい音楽を聴かないと養われません。
今のこの時勢で、若い世代がそんな耳を養うのはほぼ不可能です。
あらゆる技術、芸術において、ある程度以上の技量の業を
理解するためには、見る方に対しても一定の技量が求められます。
しかし、ヘッドホンではその技量を積むことができません。
音楽を少しでも長く深く楽しみたいのであれば、
それなりに良いスピーカーを買いましょう。
対価は、音楽に対する高い感受性として返ってきます。
音楽を長く深く楽しむ人が増えることを願ってやみません。
今の流れだと、この願いが厳しいことは分かっていますけれど。
お久しぶりです。
今回はとてもシリアスなテーマですね。
お話に焦燥感や戸惑い、憤りに近いものも感じてしまいます。それ故に、イージーに語れない所もありますが、私もほぼ同じの意見を持っています。
昨年はシステムの全面入れ替えをしました(この時期で良かったのか甚だ疑問ではありましたけれど)オーディオとの付き合いははそれなりの長さですが、ブランクもあり、向き合い方がライトな私にとっても、据え置きのオーディオ、ヘッドホンシステム両方の世界が奇妙に映ったのは確かでした。
この2年間、音楽を聴きたい一心でお店を彷徨いました。その結果は、良く表現に使っておられる『絶望的』という言葉がピッタリで『普通に音が出るものがない、音楽が聞けない、絶望した』とショップマネージャーに嘆いた程です(その方はそんな事は無い、大袈裟だと笑っておられましたが)
音源は怪しく、再生機も同様ですし、それらを欲する者も然りで、お話にもある、オーディオを通して『感受性を養う』のは最早望めないと思えてなりません。
渦中にいる人達は感じにくいのかも知れません、しかし、明らかに質は落ちて価格は上がってしまいました(心に止まったのは、スピーカーでDYNAUDIO、REYAUDIO、TAD、アンプはSPECTRAL、FM、デジタルプレイヤーはSFORZATO、CHORD、この辺でした。B&W805は価格と音が調和、dcs、CHは高額過ぎでしょうか。今ではFMもそうではありますが・・・Linnは、もう私はダメです、これは踏み絵のようなものです私にとって、これが好きか嫌いかで)
現在のプレイヤーでお勧めをお聞かせ頂ければ幸いです、アナログを除いてではありますが。レコードを処分した決意が思い出されて、最入手のエネルギーは持てない気がします。