7月18日に開催されたイベント「Walkman Premium」の記事が
AV Watchに掲載されています。
幻の“真鍮ウォークマン”も!? ポータブルの猛者と開発者が激論した、コアな一日
気になったポイントが2つあったので、抜粋します。
開発者のS-Masterへの見解、細かい音編
「オーディオは好き嫌いがある世界だが、アナログアンプの音の良さとして“温かい、柔らかい音”という点がある。分離度、音場の解像度は高い一方で、連続性があるので、空気感のつながりが良い。S-Masterの良さは、それとは違う路線。デジタル処理の良いところは、アンプの出力段の“動的オーディオ特性”、波形に追従するスピードが全然違うこと。普通のオーディオ機器のように、“静的オーディオ特性”として1kHzでどういう値が出るか、ではなく、応答速度が高いため、例えば細かい音が、S-Masterではしっかり出る。音の違いが、アナログアンプとS-Masterで大きく違う。
S-Masterは、一聴して分かる細かい音、ハイレゾ音源だと
分かるような細かい音は確かに出ているような気がします。
なお、私が切望している域の細かい音は、
クリーニングやセッティングや各種調整次第という感じでした。
どういうこと???と思われる方も多いと思いますが、
これの意味合いが全然違っていまして。
1.音源をハイレゾにしたり上位機種に変えた時に聞こえるような音。
2.セッティングが極まった時にだけ出る本当に微細な音。
一般的によく言われる「細かい音」というのは1で、
私が切望しているのは、深夜だったり
何日もウォームアップしないと出ない2の音です。
あえてイメージを書きますと、
1はデジカメの解像度を高くした時の細かさ。
2は同じ解像度でも高級機にした時に分かる細かさ。
こんな違いです。
描写は細かいけど表面の部分がつるつるしてるのと、
表面の僅かな毛羽立ちが見えるという違い、とでも言いましょうか。
ここまで見えないと楽しく聴けないので困っています。
開発者のS-Masterへの認識
こちらはいろいろ考えさせられるポイントがありました。
「デメリットとして、歪っぽく聴こえるとの指摘もあった。ただ、面白いのは、歪んだ音が、歪んで聴こえるということ。アナログアンプで歪んだ音源を聞くと歪まないで聴こえる。“歪んだ音を歪んで聞かせる”のが正しいと思って作ったのがZX1、でも『歪んだ音を柔らかくいい音で聴かせることが、オーディオの世界にはある』というアドバイスを受けて、ZX2では、スピードをキープしたまま歪まなくした」という。
注意したいポイント(まんま抽出しただけですけど)
・(S-Masterだと)歪っぽく聴こえるとの指摘もあった。
ただ、面白いのは、歪んだ音が、歪んで聴こえるということ。
・ZX1は“歪んだ音を歪んで聞かせる”のが正しいと思って作った。
・ZX2は『歪んだ音を柔らかくいい音で聴かせることが、オーディオの世界にはある』
というアドバイスを受けて、スピードをキープしたまま歪まなくした。
開発者は、
アナログは「歪んだ音源を聞くと歪まないで聴こえる」って言ってます。
ここで、私の長年の疑問である「歪みを歪みとして鳴らすのが正しいのか」
という壁にぶち当たります。
私は「歪を歪みとして出すのが正しい」と思って機材を調整しています。
ZX1も同じコンセプトですし、
私はZX2よりZX1の方が音はいいと思っています。
でも、現代ハイエンドは歪まないで聞こえるようにするのが主流です。
なお、アップサンプリングすると大体歪まなくなります。
ほんと、びっくりするくらい歪まなくなります。
トレンドは時期によって大きく変わるので
個人の好きな方を選んで追求していけばいいと思いますが、
両方の音を聞いてから判断してほしいです。