「値段が上がるほど、音がつまらなくなる」と感じる方のレビューです。
刮目してご覧頂ければなと。
選んだDACは、真空管と4パラのPCM1704だそうです。
貴方もマルチビットDACを選ばれますかと、
私はそちらに突っ込みを入れたい気持ちでしたが。
抜粋したい内容が一杯ありますが、
とりあえず一番大事なところだけを紹介しようかなと。
記事の目次
DACの画像はこちら
今のところ、個人輸入でしか買えないみたいです。
「悪いものは悪く」を再現して、何の意味がありましょう。
オーディオを既に取り組んでいる方で「今現在、うまく鳴らないけれど、その音楽は好きだ」というものが、おそらくあるのではないでしょうか。
「悪いものは悪く」再現して、何の意味がありましょう。
「録音品質が良かろうが、悪かろうが、それに関係なく、楽曲独自の音楽性を引き出せる」
それが幸福への近道であると、私は思います。
私の指針は常々「いいものはよく、悪いもの悪く」と言って
いますが、それについていつも大量に補足している理由を
ご理解頂けている方は少ないだろうなーと思っていまして。
折角なので、そこについて補足してみようかと。
私の言う「悪いものは悪く」とは?
オーディオ的指標で「いいものはよく、悪いもの悪く」を実現
しないと、音楽の表現がどうしようもなく劣化するというのが
私の根底にあるものです。
オーディオ的な良し悪しと音楽的な良し悪しに相関が全く関係
ないことは、私の推奨している音源を実際に聞いて頂ければ
分かると思います。
具体例の1つ。
この動画の音質がよいと言う人は少ないと思いますが、
これほど音楽性を保っている音源を探すのは困難を極めます。
「録音品質にかかわらず・・・」というのは確かに究極的な
目標ではありますが、音源の音楽性を引き出すには録音品質に
細工をするタイプの機材では不可能というのが、散々格闘した
結果として今の私が正しいと思っている結論になります。
今のところ、その2つを両立できた機材には出会えていません。
オーディオ的なクオリティは素晴らしいが音楽性が壊滅的か、
オーディオ的なクオリティも音楽性もよいが、もっと大事なところが
欠落しているか(音が伸びなくなる、重くなる、不自然になるなど)、
音楽性は素晴らしいがオーディオ的なクオリティが残念になるか。
オーディオ的なクオリティって人間が錯覚しているだけのものが多く、
突き詰めていくと音楽性を失うのは当たり前じゃないかと私は思って
いるくらいなのですが、理解してもらえる方は一握りです。
私のシステムは、オーディオ的なクオリティには半分以上目を瞑って
音楽性をできるだけ感じられるように仕上げ、さらにシステムの方で
音に不自然さが加わることを可能な限り排除するようにしています。
こうしないとワンポイント音源が鳴らないのです。
ワンポイント音源の音楽性を表現するために調整すると加工音源の
酷さが露骨になるのですが、ここの両立もおそらく不可能でしょう。
「大事なものはバランスで、自分は何に重きを置くのか」
これを把握していないと、延々と求める音には辿り着けないのでは
ないかと私は考えています。
少し前にSuaraさんの音源について触れましたが
私が一押しする1stアルバム「アマネウタ」ですが、
私のシステムでは違和感を常に感じながらも溢れる音楽性も
享受するという聴き方になってしまいます。
これを、粗が見えなくなるハイエンドシステムで鳴らすと、
音楽性の8割9割は残しつつもほぼ違和感なく聴けるので、
この音源に限って言えばそういうシステムのほうが好ましい
という結論になります。
ただし、他の音源を持ってくると話は別です。
そういうシステムで欠けてしまう1割2割の音楽性が、
音楽を聴くにあたって致命的になる音源だってある訳で。
当然、聞く音源は常に1つではありませんし、
予算や部屋の大きさの問題もあるでしょう。
だからこそ自分は何に重きを置くのか?というお話になるのかなと。
全ての製品に短所があることを前提にしてみては?(6/6追加)
音楽を表現できる機材は弱点が少ないと思われるかもしれませんが、
私の知る限り、そういう機材ほど他の機材よりも弱点が目立つものが
多いというのが普通です。
だからこそバランスとトレードオフの問題になるのではないでしょうか。
それなのに、狭い評価基準で叩き合いしかしていないのを見ていると、
何が楽しくてオーディオをやっているのだろうと悲しくなります。
自分の選択に自信がないから他人を叩くのでしょうか。
評価基準が他人と同じになることは決して無いのですから、
好きに使えばいいじゃないかと思うのですが。
それで楽しく聴けていない自分がいるのなら、
その時は他の人の意見に耳を傾けるべきとは思いますけど。
そんな訳で、私は自分の使っている機材をお薦めしていません。
DSPを使わないシンプルなマルチビットDACだけは、
どうにかして一度は聞いてみてほしいとは思っていますけれども。
私、4年くらい前にも同じこと言ってました(6/7追加)
こちらの記事でマルチビットDACをお薦めしていました。
記事から一部抜粋したのがこちら。
TDA1541Aを聞いて面白くないっていうなら素直に新しいDACを薦めますが、
これのよさが分かる人には昔のマルチビットDACをお薦めしたい。
長くオーディオをやっている私でも、マルチビットDACは
意識して探すまで聴いたことがありませんでした。
本格的にオーディオに投資する頃には店頭から無くなってましたし。
今なら中古で買ってすぐ売っても1万くらいの損失で済みます。
勉強代としては格安も格安ですので、最近の音に満足できない方は
実際に聞いてみてもいいと思いますよ。
なお、PCM1704搭載機は当たり外れが激しいので、最初に聞くのなら
PCM1704以外がいいと思います。
上の記事ではPCM1704が存在しない1995年以前のマルチビットDACを
聴き漁っていたので、どれでもいいと書いていました。
こんな記事もあるよ(6/9追加)
やっぱり言ってること変わってないです。
記事から一部抜粋したのがこちら。
80年代の16bitDACとか、
90年代の20bitDACとかそんなに面白くないですか?
DSPを使っていないマルチビットDACの音を
聞いたことある人ってどのくらいいます?
私の場合、小中学生の頃から音楽への感覚がほとんど変わって
いないのですが、(成長していないとも言う)
言い換えると、それだけ判断軸がブレていないとも言えます。
昔評価したものを何回聴き直しても、あの時の判断は
間違ってなかったという結論にしかならないんですよね。
むしろ、昔なんとなく感じた感覚の理由を、今になって
1つ1つ確認しているだけという噂まであるくらいで。
センスの無さも昔からで、そちらは全く補えていないですけど。
感覚はある程度成長させられるみたいですけど、
センスの方は生まれつきみたいですね。