ハイレゾ音源は謳い文句だけのハリボテの音源ばかりだったため、
今回の音源は意外でした。ジャケット写真は載せない方向で。
レビューはこちら
Nana 15
http://www.e-onkyo.com/music/album/uml00028948126057/
チェロとピアノの小品集です。
楽器が2つだけの楽曲でハイレゾの器が必要だと私が感じた音源が存在
しないため、ハイレゾならではの音が収録されているかは分かりません。
私がこの音源を聞いて分かるのは、変に高音質を狙っていないからこそ
得られる自然な仕上がりで、チェロもピアノも低音弦の力強い響きが
しっかりと収録されていること。
「ハイレゾ=高音が伸びるという思いこみ
=高域を強調する編集=低音がスカスカになる」
という残念方程式が成り立つ音源が横行している中、珍しいです。
ピアノは特に技量が高くて安心して聴いていられますし、
音楽の大事な部分がしっかり収録されている珍しい作品です。
知名度から考えて日本では売れないでしょうけど、とてもいいと思います。
回数を聴かないと分からない細かい粗についてはご容赦ください。
そのあたりはもっと聴きこまないと分からないです。
このチェロ奏者はかなり若いです(15歳)
私はチェロ奏者と言ったらオフェリー・ガイヤールしか出てこないのですが、
技量や到達点で考えるとガイヤールと比べるのは厳しいと思います。
ただ、技量不足と外野が言えるようなレベルは軽く超えていると思います。
奏者が若い時の音源でよかったものとして私が真っ先に思い浮かぶのは、
五嶋みどりの「アンコール」です。(21歳)
「アンコール」の発売から23年。これを超えるバイオリンの小品集を
私は未だに見つけることができていません。
というか、バイオリンの小品集というカテゴリの音源がほとんどなくて。
簡単な曲を心に響くように弾くこと以上に大事なことってないと思うのに、
なぜこの分野で挑戦する人が出てこないのだろう。