潤子さんのCDは2010年から買うのを控えていたのですが、
(それまで発売されていた曲はコンプリートしています)
理由は単純で、今までの魅力のある声が出なくなっていたから
というものです。
2010年のAnimate秋葉原でのミニライブイベントと
「めぐり逢い」のアルバムで、本当にがっかりしたんですよ・・・。
それから3年。
アリオ橋本でのイベントでかなり回復しているのを
確認した上での今回のCD購入となります。
智世バージョンと岩男潤子バージョンがありますが、
2010年の声じゃ智世の声なんて全く出せなかったはず。
ここまでよく回復したなというのが正直な印象です。
昔の面影はかなりなくなっていますが、
歌に限れば十分に智世の声が出ていると言えると思います。
長く聞き込めるのは当然岩男潤子バージョンの方ですけれど。
声だけで聴けるレベルに戻っています。
それだけで個人的には感涙ですよ。
アレンジは好みが出るでしょう。
今回はかなり原曲を弄っているので
違和感を感じる人も少なくないと思います。
音に関しては私から言えるのは、コントラバスがやっぱり
強すぎるという印象があるということでしょうか。
多くの方が聞くであろう小さなスピーカーならちょうどいいのかも
しれませんが、ピュアで聞くにはちょっと量感がありすぎて
バランスが崩れています。
B&Wくらい締めればちょうどいいのかもしれませんけど。
音場は結構綺麗に出る方だと思います。
ワンポイントまではいかないですけどかなり広く出るので、
一般のマルチ録音のクラシック向けに調節していると
膨らみすぎてバランスが崩れると思います。
音色は相当、というか双肩するCDがちょっと浮かばない。
油絵のような色合いで鮮やか。色もかなり濃いです。
アナログマスター並の濃さと、
デジタルマスターのSN感が両立しています。
これ、どうやって出しているんだろう。
普通にデジタル編集したらこんな音にはならないはずなので、
川村竜の力量(音楽的感性)の高さが伺えます。
SN比が高すぎて少し気持ち悪いくらいです。
僅かに雑音が入った方が臨場感が出るので、
ここまで目一杯入れなくてもいいかなとは思いますけれど。
不自然な音ではないのですが、背景が無じゃなくて
黒で塗られているような感じなのでちょっと気になる人はいるかも。
ここ最近、カバーアルバムが続いているので
いい作曲家を迎えて新曲を出したいですね。
それこそ、相曽晴日とかにお願いしてもいいと思いますが。
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思ったより長く聴けます
高域が全く耳に刺さらないのと、
帯域バランスが少し低域寄りなこともあって
非常に耳に優しい音に仕上がっています。
そして音色がすごく豊かです。これが大きい。
鬼束ちひろが平坦に、かつ色褪せて聞こえる。
違和感が先に立って長く聴けないかもと思いましたが、
意外とそんなこともなくいい感じに聴けています。
かなりアナログ的な音が出るので、今まで聴いていたCDが
聴けなくなる可能性はあるかもしれません。
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