以前の試聴記事で「組み合わせとして2種類聞いた」
という部分について補足します。
すぐ書くにはちょっと躊躇する内容だったので、
半年くらい時間を空ければいいかなと思いまして。
試聴記事はこちら。
体調不良で誤字脱字がだいぶ酷いです。
どんな2種類?どんな差だったの?
組み合わせの2種類はこちらです。
・マルチビットDACが入った構成(低額システム)
・シグマデルタDACが入った構成(高額システム)
この2つに歴然たる差があって、そしてここ近年の
Dynaudioのデモで音楽が面白くなかった理由が
透けて見えたため、当時はぼかして書きました。
低額システムの方がずっと上だったんです。
大きな差があったのはオーディオ指標の部分ではなく、
音楽の表現の部分です。
ES9018に興味を失った時と同じ音が高額システムで出ていて、
一方でマルチビットDACの方ではちゃんと音楽が表現されていました。
(プレイヤーがES9018搭載機なので当たり前なのですが)
SP40はその両方をしっかり描けるということなので、
ポテンシャルが高いと私は判断しました。
それでいて旧Dynaudioの特長だった空間表現のよさも
出ていたので、これはもう何も心配する必要はないと感じて
お薦めする記事を書いた訳です。
慣れていない方がこの2つのDACの差を聞き分ける方法
シグマデルタの違和感が特に強いのがES9018なので、
このDAC-ICを使ったDACとマルチビットDACを用意しましょう。
スフォルツァートとAITを除外すればどれでも大丈夫です。
最初にマルチビットDACを1ヶ月使って、
その後にシグマデルタDACを聴くとすぐ分かると思います。
スピーカーがDynaudioかフルレンジなら、
頑張って聞かなくても楽に差が出ます。
ただ、他のメーカーだと私が相当頑張って聞いても聞き取れない
ものが大半です。ちゃんと出るメーカーもあるのでしょうが、
なかなかそういう機材にはお会いできていません。
ソナスのクテマは録音の悪い音源が悪く聞こえるので、
おそらくちゃんと描き分けできると思いますけど。
繋ぎ変えしたその時に差が分からないといけないと
思われている方も多いと思いますが、
時間を味方にすれば差は分かりやすくはっきり出ます。
このあたりは、ゴットハンド輝という作品で
レントゲン写真で患部を発見する力を養うために
正常な人のレントゲン写真を延々と眺めさせた
というところが参考になると思います。
人の感覚の育成ってそういう風にやるものだと思いますから。
低額システムの総額は?(2/25追加)
スピーカー以外の機材の合計で10万くらいだったと思います。
以前、Dynaudioはミニコンポレベルだと意外とよく鳴ると
書いた記事があるのですが、あれはこの経験を元に書いた
ものではなく、私が自分のスピーカーで実際に試した経験を
元に書いています。もう15年以上も前の話ですが。
SP40を聞いた時、スピーカーの制作意図が昔と同じ
製品が久々に現れたと感じて、嬉しかったんですよね。