TV版の時から妙に惹かれるものがあったノゲノラなのですが、
それが何なのかいまいちはっきりと説明できませんでした。
劇場版ではそれが分かりやすく提示されていまして。
割と自己肯定感系のネタになるので、
あまり好みじゃない方はここで退避されることをお薦めします。
かなりうすーく書いたのでタグは付けていません。
ネタバレ要素もありますので、その点もお気をつけ下さい。
劇場版の記事はこちら
劇場版『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』よかったですよ
劇場版のパンフレットにもテーマの1つが書かれてました
P.20
「世の中なんて、本当はもっと単純なんだよ」
これはテトの台詞で、原作者の榎宮祐氏が言及されています。
私も「世の中が単純」という見方は正しいと思ってます。
何が単純なの?と思われるであろう部分も私の中で答えは出ています。
「自分を大事にしない人は(とてつもなく)辛い目に遭う」
「越えないといけない壁は、越えるまで何度でも遭遇する」
大きなものを2つ挙げてみました。
辛いのは気づきのポイントなんだということが、
どうやら答えにたどり着く秘訣らしいです。
私が思う、ノゲノラゼロのテーマ
このテーマは今の日本の若い人へのメッセージになっているのですが、
このメッセージを受け取った方はどのくらいいるのでしょう。
テーマ自体は簡単で、
「このふざけた酷い世の中で、貴方はどうしたいの?」
というもの。
「どうしたいの?」という部分は、
シュヴィがリクに投げかけた言葉になります。
ちょうど、今の若い世代でリアルが辛いと思っている方と
リクの状況が重なるんですよね。
上の世代が下の世代のありとあらゆるものを奪い、
(一番奪われているものは機会と経験です)
いくら努力しても報われるとは到底思えない格差があり、
幼稚園に通うような頃からお前が悪いお前が悪いと
世間の全てが攻撃してくるこのふざけた今の時代。
そんな状況で、貴方はどうしたいの?
どう生きたいの?
と、投げかけているのかなと思うと、とても深いなと。
今回の劇場版のお話の骨格って割とシンプルで(ネタバレあり)
力のある種族たちが星を壊す勢いで戦争し、
力のない人間達は只々翻弄されるだけ。
人族集落の長であるリクは仲間を守らないといけないが、
そのために仲間を犠牲にするだけの日常に擦り切れていた時に
出会ったのがシュビィだったというもの。
その擦り切れていたリクが攻勢に出られたのは、
シュビィの「どうしたいの?」という一言を受けてからなんですよね。
自力ではどうにもならない状況にくそくらえと思っていても何も変わらない。
そんな状況下でも、自分はどうしたいのか、それを思い、
貫くことが全ての始まりだと、そう言っているのではないかと。
どんな国、どんな時代でも抑圧された側が生み出した創作物は
その時代の負の圧力から脱する鍵になるものが隠されているなと、
今はサブカルの世界からノゲノラとほぼ同じメッセージを
投げかける作品がたくさんたくさん生まれてきているので、
ここに今の酷いリアルの状況を変える鍵があるに違いないと、
私はそう思っています。