リミッターとコンプレッサーの弊害 #追記完

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platinumの顔つきはかなりいい感じになりました。
今までの灰色と白の色合いはちょっときつかったですね。
DYN_ConfidenceC1_Platinum

先日の試聴会の内容を一部ご紹介

オーディオ評論家、小林貢氏と井上千岳氏による試聴会で、
試聴スピーカーにDynaudio C1 platinumを使用したものでした。

小林貢氏はウッディクリーク・レーベルを立ち上げていて、
リミッターとコンプレッサーをほとんど使わず、
平均音圧レベルが他のCDに比べて12dBくらい小さいけど
音はいいというコンセプトでCDを作っていらっしゃいます。

試聴データはウッディクリークのものが大半で、
それを販売CD、マスターCD-R、マスターDAT、アナログマスターの
4種類でいろいろ聞かせて頂きました。

ま、マスターの違いはそれなりにあるのですが
注目すべきはそんなところではなく、
リミッターとコンプレッサーを使った音源と
使わなかった音源で圧倒的な差があったということ。

リミッターとコンプレッサーを使うと音が歪み、
音量を上げられなくなります。
使ってないと音が歪まないので音量を相当上げても
違和感なく聞けます。この違いは大きい。

リミッターとコンプレッサーによる音の歪みは、
私の場合、中域の音の歪み、音場の肥大によって感知します。
あと、耳に圧迫感を感じて長く聞けないというのもあります。
そういう音源は全て音を歪ませたせいなんだと。
なるほど非常に説得力のあるプレゼンでした。

試聴のスピーカーがDynaudioなのも幸いしましたね。
ここのスピーカーは音源に収録されている歪みを鮮明に描くので
ごまかしが効きません。なんでもよく鳴るなんてのは
ここのスピーカーを使っている限り難しい。

ということは、なんでもよく鳴るシステムなんてのは
一体どういう訳なんでしょうね・・・。
という訳で、私が常々思っている疑問にぶち当たる訳ですよ。

うん、大変勉強になったいい試聴会でした。

アナログテープの特性が大分悪くなっていた

現役で使われている2トラ19cmにマスターからコピーしたデータを
使って試聴会を行ったのですが、これの特性があまりよくなかった。
低域はそれなりなのですが、高域が完全に丸くなってしまっていて。

TDA1541Aよりもずっと出ていない。
フルレンジよりも出てないです。

最近のデジタルのようなとげとげしさはないのですが、
それ以上に高域が伸びてない。
良質のアナログマスターはもっと質がいいものだとばかり
思っていたのですが・・・うーむ。

リミッターとコンプレッサーの差は本当によく分かった

基本、Jazzの音源で比較試聴したのですが、
比較用にと用意されていたのは以下の3種類。
1.一般の音源(リミッターがそれなりに使われてる)
2.ウッディクリークの販売CD(4dBリミッター)
3.ウッディクリークの販売CD(ノンリミッター)

一般の音源は酷いですよ。
大音量かつ良質のシステムで聞くことを想定していない。
音質のよいものと言ったらClassicかJazzと言われますが、
Jazzも音源の選別が大変だなと思いました。

意外と2と3の違いが大きくてですね、
ここまで簡単に分かるものなのかと思いました。
エンジニアの方がほとんど分からないだろうという程度に
リミッターを入れて4dBだそうなんですが、それでも分かる。歪んでる。

音が伸び伸び鳴って歪みを感じなかったのは3の音源だけでした。

ここで私が言いたいのは、音を歪ませる処置を入れている音源が
何の違和感もなく聞けてしまうのはおかしい
ということです。
「なんでもよく鳴る」ように聞こえるシステムは意外と多く、
特にハイエンドでその傾向が強いのですが、
この鳴り方はやっぱり問題があると言わざるを得ません。

問題のある音源は問題があるように聞こえないとダメなのではないかと、
私はどうしてもそういう結論に達してしまいます。

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