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富士通テン、192kHz DAC/AirPlay搭載の
「ECLIPSE TD」スピーカー「TD-M1」
Phile-Web
ECLIPSE「TD-M1」はいかにして“正確な音”を追求したのか
- 開発陣に訊く
記事の目次
このスピーカーのポイントは3つ
・無線LANとUSB端子を備え、AirPlay/USBスピーカーとして利用可能。
・デジタル音声を本体内でDA変換。
・デジタルアンプで増幅して聴くことができる。
オールインワンで音が出るスピーカーですね。
NOSDACは注目すべきポイントではありますが、
DAC単独で製品化されていないのが残念なところ。
DAC-ICはWolfson WM8742。
WM8742はシグマデルタDACですが、
シグマデルタの気配が小さいチップです。
誰も明言してませんが、シグマデルタの違和感が強い
チップと弱いチップがあるんですよ。
私はその程度なら聞き分けできていますし。
私はWM8742にアップサンプリングの気配を感じたので、
これをNOSDACで稼働させたらかなりいい感じの音になると思います。
うん、ここの開発者は私の感じている違和感を
同じように聞き分けできている可能性がありますね。
今度イベント行ったら詳しく聞いてこよう。
ちなみに、NOSDACの歪特性の図はこちら
NOSDACはDAC変換の際に生じる高調波歪の影響をモロに受けます。
通常はオーバーサンプリングして歪成分を高域に逃がすのですが、
それをしないのがNOSDAC。
で、結果としてどの程度歪成分が出力に表れるかというのが上の図。
10KHzで高々-90dBなんですよ・・・。
これはほぼ絶対に聞こえないレベルの歪なのですが、
スペックだけが持て囃される日本ではこれが嫌われる。
音も聞かないでスペックしか見ない人がたくさんいるので本当に勘弁してほしい。
NOSDACは自作かLavry DA924か私の新DACしかないので、
日本でもメインで使っている人は30人いないでしょうけど、
これはこれでいいものですよ?
デジタルフィルタとシグマデルタ変換がどれだけ悪さしているか
分かる人には薦めます。ま、どれを選んでも音のクオリティは
そんなに高くならないのが欠点ですけど。
LINNもシグマデルタの違和感に気付いていると思う
使っているチップが違和感の少ないWolfsonだし、
有象無象のプレイヤーがろくでもない音を出している中、
LINNは音としても音楽としてもまともな音が出てる。
・・・まあ、そこら辺を分かっているのなら、
CD12と同じくPCM1704使ってくれとは思いますけどね。
現行機はCD12のような音色の豊かさなどはないので・・・。
富士通テンには弱点がありまして
音色感が弱い、音が灰色になるという弱みが
かなり長い期間改善されていませんでした。(2001~2012年)
あと、周波数特性が狭いので広帯域の録音が面白くないという弱点もあります。
ハーモニー重視なので、オケも苦手。
スピーカーが小さいのはメリットなんですけど、
こちらの音よりはDiatone P-610の方が私は好きです。
富士通テンは高域が面白くないんですよね。
色が無いので鉛筆画みたいに見えてしまう。
ま、音の色が見える人も少ないらしいので、
これも分かる人だけ分かってくれれば。
鮮度感や定位感はとてもいいので、気に入ったら長く使えると思います。
デジタルの違和感を描き出すことのできる数少ない機材に
なると思いますので、私は応援しますよ。
NOSDACの関連記事はこちら
私はNOSDACを使っていますが、
NOSDACだからいいという考え方は間違っていると思っています。