無駄に感度が高くて照明やPSVitaの液晶でも疲れてしまう
私の感覚で試行錯誤したノウハウですので、
それなりにお役に立てるかなと思います。
後ろの項目で、低価格だけどそこそこ質もよく疲れにくいという
お薦めの液晶モニタを紹介しています。
お薦めの液晶は同じくらいの価格帯では確実に疲れにくい液晶ですので、
それでも疲れる場合は、部屋の明るさや椅子や机などに問題があるか
液晶ではどう頑張っても疲れる方なのだと思います。
記事の目次
結局、光るモニタはどれを選んでも全部疲れます
これだけ最初に覚えておくのがいいと思います。
光らないモニタは全くと言っていいほど疲れないのですが、
現行で販売されているものは非常に少ないです。
疲れないモニタってどんなもの?
・反射型液晶
・E-ink液晶
モニタが発光しない上記の2種類は驚くほど疲れません。
私の方ではE-inkの液晶で疲れないことを確認しました。
反射型液晶を使ったことのある方は、E-inkの液晶も
同じくらい疲れないと言われている方が多いようです。
しかし、反射型液晶は一度絶滅しているので、
再度モニタとして製品化するメーカーは当分なさそうです。
E-ink液晶は中国生産なので不良品が多い、高い、目に見えて遅延がある、
実用化されているのは白黒のみとかなり条件が厳しいのですが、
ビシネス用途に限ればある程度実用に耐えるようになってきています。
目の疲労で仕事ができなくなることを天秤にかけるくらいなら、
思い切ってE-inkの液晶を買ってしまうのもありかなと思います。
パネルの品質を考慮する必要がなくなりました
一昔前ですと品質の良いパネルが疲れないという風潮でしたが、
今はパネルが海外生産のものばかりになりましたので、
パネルの質による疲れの差というのはほとんどなくなった印象です。
Eizo L997の方が疲れるまであるくらい、今のパネルは優秀です。
結局のところ、目に入ってくる光で疲れるので、
モニタの光の量を減らすことを最優先に考えるのがいいと思います。
電磁波ノイズが多い製品は疲れます
これも後の項目で具体的に書いています。
タブレットもノイズの大きいメーカーと少ないメーカーが
ありまして、液晶モニタ以上に疲労度に差が出るくらいです。
目の疲労を減らすために電磁波ノイズを考慮している記事は
少ないと思いますので、宜しかったら参考にして下さい。
疲れにくいモニタのポイント
大まかなポイントを最初にまとめます
・小さいモニタを使いましょう。
・モニタを大画面にして1m以上距離を取るのも手です
・輻射ノイズ(電磁波ノイズ)が少ないものを選ぶ。
・IPS液晶がいいというのは迷信。疲労の面で言えば一番安いTNがよい。
・青の発色が強いと疲れるので、ブルーライト軽減機能があるといいかも。
・フリッカーフリーもあるといい。
・輝度(明るさ)を大きく落とせるモニタを選ぶ。
・電磁波ノイズが少ないのはACアダプタ方式。
詳細は項目ごとに説明していきます。
小さいモニタを使いましょう
モニタから目に入る光の量を減らす簡単な方法の1つ目がこれ。
ノートなら13.3インチくらいが適当でしょうし、
液晶モニタなら大きくても21インチ程度がいいと思います。
疲れやすい方は昔の17インチくらいのものを使うのもありでしょう。
私はこの記事を書くためのテスト用に21インチより大きい液晶を
自前で買ってみたのですが、まさか画面が大きい方が疲れるとは
思ってもいませんでした。
モニタを大画面にして1m以上距離を取るのも手です
モニタから目に入る光の量を減らす簡単な方法の2つ目がこれ。
パソコン用のモニタがどれもダメだった人は、
大型テレビをモニタとして使う事をおすすめします。
モニタから1mから2mくらい距離を取ると疲労が大幅に減ります。
モニタからの電磁波ノイズがAMラジオで検知できなくなるのが
1m前後くらいなのですが、おそらく何か影響しているのでしょう。
60~80インチを1m~2mくらいの距離で使うと
かなり目の疲労が抑えられると思います。
この方法は、目の疲労を軽減する方法の中では最も優秀です。
輻射ノイズ(電磁波ノイズ)が少ないものを選ぶ
モニタからはかなりの電磁波ノイズが出ています。
これが結構強烈でして、AMラジオをモニタに近づけてみると
そのノイズの酷さがよくわかります。
私の方でノイズを減らす方法として、電源をリニア電源にするとか
信号ケーブルを光ケーブルに変えるということも試してみたのですが、
残念ながらノイズを減らす効果はほとんどありませんでした。
つまり、根本的にノイズを出さないモニタを使う以外に
疲労を軽減する方法がないということになります。
で、どのメーカーのどの製品がノイズが少ないの?
となりますので、簡単な見分け方と私が実際に比較して
優秀だったメーカーをご紹介します。
選び方としては、全世界に一律の規格で大量生産している
メーカーの製品を選ぶのがいいと思います。
電磁波ノイズに対する規格はEUが一番厳しく、
EUに出荷されているものと同規格のモニタであれば、
非常にノイズが少ない製品を手に入れられると推測されるためです。
この考え方は、簡易的な方法で実測しておおよそ正しいことが分かっています。
実際に私が輻射ノイズを調べた結果
ノイズが比較的少なかったブランドをご紹介します。
・Asus
・Philips
・LG
次点でBenQやEizoと言ったところでした。
電磁波ノイズに関してだけ言えば、
国産の中堅品までは期待しない方がいいです。
(中にはノイズの少ない製品もありますが探すのが大変です)
いろいろめんどくさいことで知られているEUの規格ですが、
本来はあのくらい徹底した方がいいのかもしれません。
日本で普通に作った農産物もEUに輸出できませんし。
IPSパネルが良いというのは迷信です
パソコンはもう20年以上使っている私ですが、
疲労の面で言えば一番安いTNパネルが圧倒的に疲れませんでした。
至高の逸品と言われるEizoのL997を家で使っていても疲労してた私が、
会社だと疲労をあまり感じないくらい違いました。
ノートPCの液晶や会社で使う液晶モニタは2010年くらいまでは
TNパネルがほとんどでした。なお、会社は家よりも照明が明るいですし、
ノートPCの液晶画面は通常のモニタより小さいですから、
家より会社の方が疲れにくいのは当然なのかもしれません。
結論として、疲れにくいのはTNパネルだけど、
今はそこに拘ってもあまり意味がないと思っておけばいいと思います。
色味の悪さで疲労する方はTNパネルだと疲れることもありますので、
そういう方は実際に製品を見て確認しましょう。
ブルーライト軽減とフリッカーフリー
ブルーライトの影響は実際のところよく分かっていませんし、
疲労度には個人差があります。
しかし、Philipsのモニタの電源を付けると青一色の中に白で
「Philips」の文字が出るのですが、この画面が尋常じゃなく疲れます。
たった数秒でムスカ状態になるくらい疲れるので、
青は相当疲れる色なのは間違いないと思います。
フリッカーフリーが疲れにくいのはブラウン管の時代からずっとです。
ブルーライト軽減機能とフリッカーフリー機能を持っていて、
設定画面が使いやすいモニタを選ぶのがいいと思います。
ブルーライト軽減やフリッカーフリーやの技術的仕組みの違いで
疲労度に大きく影響が出るものは今のところないようです。
最近のモニタは輝度を大きく落とせます
一昔前まではEizoしか輝度を落とせなかったのですが、
今はカスタム設定にさえしてしまえば大概のメーカーは
輝度を大きく落とせるようになっています。
私が実際に輝度を落とせることを確認したメーカー
・Asus,Philips,LG,BenQ,Eizo
注意)一部、Auto設定だと落としきれないメーカーがあります。
説明書にはどこまで落とせるかは書かれていませんので、
お店で真っ暗になるまで落とせるか確認するのがベストです。
目の疲労を考慮しているメーカーは、新しく発売される
製品でも輝度を落とせるようにしてくると思います。
これが一番疲労の軽減に効きますから。
電磁波ノイズが少ないのはACアダプタ方式
交流を直流に変える時に電磁波ノイズが盛大に出るので、
電源内蔵方式のモニタよりはACアダプタ付属タイプを購入して、
身体から離れたところに置くのが効果的です。
また、ACアダプタタイプのいいところとして、
質の良い電源に置き換えて使えるという点もあります。
しかし、私の方で研究室レベルの電源に置き換えてテストしてみましたが、
モニタから発生するノイズの量については
AMラジオでの聴感測定でほとんど差がありませんでした。
聴感で差がないということは電源の差でノイズに3dB程度の
違いはないということなので、この瑣末なところを気にしても
仕方がないということになります。
厳密に測定すれば明確な差が出るのでしょうが、
その僅かな差が疲労度に大きく影響することはありえません。
そんな差を気にするくらい目が疲れるのなら、
最初からE-inkモニタを買うべきと思います。
私がお薦めするのはPhilipsです
疲労しないという点で考えれば
Asus,Philips,LGの3つは横並びですが、
他の内容も考慮しておすすめ度を決めてみました。
Philipsは保証期間が5年と長く、多くがACアダプタタイプで
設定画面が使いやすいという点でお薦め度No.1としました。
お薦め度No.2は設定がしやすく保証が3年あり、
そこそこACアダプタタイプのモデルがあるLGとします。
Asusは設定が少しやりにくかったのでお薦め度No.3としました。
AsusはTNパネルの製品が多いので、目の疲労を最優先に考えるなら
多少使いづらくてもこちらの製品がいいかもしれません。
画面サイズは21インチくらいがいいと思いますが、
23インチくらいの製品が一番安いようです。
店頭で見た印象で買うと家で使った時にかなり大きく感じますから、
どのくらいの大きさにするか測ってから買いに行きましょう。
お薦めのPhilipsモニタはこちら
小さくて疲労しにくいけど少し高い21インチ
Philips 21.5型ワイド液晶ディスプレイ (AH-IPSパネル/5年間保証) 227E7QDSB/11
発売日:2015/08/03
価格:¥14,980
少し大きいけど安い23インチ
Philips 23.6型ワイド液晶ディスプレイ (PLSパネル/フルHD/5年間フル保証) 246E7QDSB/11
発売日:2016/05/13
価格:¥13,980
目の疲労を最優先に考えるならAsusのTNパネルがいいかも
TNパネルで価格が安く、標準的な大きさのもの
ASUS ゲーミングモニター 21.5型フルHDディスプレイ( 応答速度1ms / HDMI×2,D-sub×1 / スピーカー内蔵 / 3年保証 ) VX228H
発売日:2014/09/24
価格:¥13,000
TNパネルは疲労しにくいという利点の他に
高速で低遅延という特長もありますので、
色味さえ気にならなければ魅力的な製品だと思います。
実際にPhilipsを購入しました。疲労度でEizo L997と大差なし
どちらも疲れにくいと書きたいところなのですが、
残念ながら、どちらも疲れるのが現状です。
使い始めはPhilipsの方が明らかに疲れたのですが、
しばらく使っているとPhilipsの方が疲れなくなった印象があります。
ただ、買い替えるほどの差は無いと感じていますので、
Philipsに変えたから疲労が激減するということはないと思います。
液晶モニタはどうしても疲れるということを念頭にして
製品を選び、疲れにくい使い方を心がけましょう。