日本人初のプロゲーマーであるウメハラ氏のマンガを見てから
BeasTVの配信をおっかけて、
で、ストV限定で日本人プロゲーマーの人となりとか、
格ゲー動画勢の楽しみ方がわかってきたあたりで
ちょうどEVO2017という大きな大会がありました。
EVO2017のファイナルは最初から最後まで見応えがありまして、
東大卒プロゲーマーのときど氏が優勝するのですが、
優勝インタビューの内容とそこに至る道筋を重ねると
いろいろ感じるところがあったなと思いまして。
こんな漫画みたいな話が現実で起きるんですね。
記事の目次
格ゲー動画勢初心者はウメハラ氏から入るのがいいかも
私がウメハラ氏を知った経緯とか
ウメハラ氏の配信(Daigo the BeasTV)
Twitch
https://www.twitch.tv/daigothebeastv
Youtube
https://www.youtube.com/channel/UC5pQNAOnkkly0doFFDsBPxw
気に入ったプレイヤーの配信から入って、
お気に入りのプレイヤーを増やしていくのがいいと思います。
格ゲー動画勢初心者の私が知るときど氏
私はウメハラ氏のBeasTVからときど氏を知って、
ときど氏は最近安定して大会の上位に入る強豪プレイヤーだけど
人読みの鬼であるウメハラ氏にはなぜか負け続きの印象があって。
ウメハラ氏も最近持ち直しているのですが昔ほどの強さは影を潜め、
今回のEVO2017開催前の日本人プレイヤーのインタビューでも
注目選手としてウメハラ氏を挙げているのはときど氏ただ一人という状態でした。
FROM JAPAN TO EVO2017: Interview with Japan SFV Players
EVO2017のファイナル
ファイナル(TOP8)の配信はこちら
EVOJapan01のライブビデオをwww.twitch.tvから視聴する
TOP8に残ったのは日本勢4人とアメリカ勢の4人。
BeasTVで知った日本人プレイヤーでは、
ふ~ど氏がPool2で敗北、
ウメハラ氏はセミファイナル(TOP64)で敗北、
ときど氏と板ザンがファイナル(TOP8)進出という流れ。
アメリカ勢にはCPUと評される初心者でも分かるくらいの
圧倒的な強さを誇るPunkというプレイヤーがいるのですが、
ファイナルの試合の流れは、そのPunk相手に日本勢が
どこまで対抗できるのかというものでした。
ファイナルでは名試合がいくつもありましたが、
GLAND FINALでときど氏とPunkが当たります。
それまで精密機械のようなプレイをしてきたPunk相手に
立ち回り方を細かく変えて食らいつくときど氏。
ときど氏に細いミスが目立って負けそうな流れになるのですが、
そこから人読みが当たりだしてセットを奪う流れが凄くて。
劣勢な状況になっても一ミリ足りとも諦めないプレイスタイルで
実際に何度も逆転勝利したのがとても印象的でした。
セットを奪って勝敗リセットしたあたりから
Punkのプレイに明らかな動揺が見えるようになって、
(Loosersから這い上がったプレイヤーは2セット取る必要がある)
そこから怒涛の3ポイント連取でセットを奪い、見事優勝。
これだけで十分伝説なのですが、優勝インタビューがもうね。
どこの漫画の主人公ですかという内容で。
伝説になるであろうインタビューがこちら
優勝インタビューへのショートカット
https://www.twitch.tv/videos/159727729?t=03h31m15s
インタビューの内容を意訳でざっくりと。
トレモ(トレーニングモード)でプレイしていても強くなれない、
格ゲーには対戦相手がいるんだと人読みの重要性を語り、
そこでPunkのかりんと同キャラ使いで日本人プロゲーマーのマゴ氏を
挙げ、彼と練習したからPunkに勝てたんだと〆るときど氏。
もう、マゴ氏号泣の流れですよ。
やばい。これは…泣ける…
— マゴ (@magotto3) 2017年7月17日
東大卒プロゲーマーという二つ名を持ち、
「論理は結局、情熱にかなわない」という副題の本を出版し、
近年はプレイ技術よりも人読みを重視したプレイスタイルに変え、
人読みの鬼のウメハラ氏を唯一注目プレイヤーとして挙げたときど氏が
CPUと評されるプレイ技術を持つPunk相手に人読みで勝つという流れは、
どう見たって漫画の主人公以外の何物でもないですよ。
論理と効率を追及してきた東大卒プレイヤーが
人を意識してプレイスタイルを変え、人間力で勝利を掴む流れですからね。
最近、日本人プレイヤーが押され気味な印象が強かったのですが、
今回のときど氏の優勝で、奮い立つ方も多いのではないかと思います。
格ゲーを見て楽しむのはかなり大変だろうと思っていたのですが、
見始めてたった数ヶ月で面白さが分かり、
大会でこんなに凄いドラマを見せてくれるのなら、
これは確かに「e-Sports」と讃えられるべきではないかと思いました。
アメリカの強豪プレイヤーも
決勝戦の前に、Punkに勝てるのはときど氏だけだって言ってるんですよね。
Tokido is the only person that can beat Punk. He won majority of the sets the week before EVO at my house.
— Echo Fox Justin Wong (@JWonggg) 2017年7月17日
他のプロスポーツ選手のように世界中を飛び回らないといけない中、
一週間も前から現地入りして準備していたと。
どうしても優勝したかったという執念が
今回の結果に結びついたということなのでしょう。
ときど氏、優勝おめでとうございます。
著書の方で、意識の転換について書かれているのね
東大卒プロゲーマー (PHP新書)
発売日:2014/07/16
価格:¥821
記事を公開した後に本のAmazonレビューを読んでいたのですが、
私がときど氏のプレイ内容と本のサブタイと優勝インタビューで
受けた印象が、そのまま本に書かれていたとは。
私は前の項目で、
論理と効率を追及してきた東大卒プレイヤーが
人を意識してプレイスタイルを変え、人間力で勝利を掴む流れですからね。
こんな風にまとめたのですが、素人の私ですら分かるということは、
それだけときど氏が強く想って実際に実践していたということに
他ならないんですよね。
とある人のレビューでは、
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R1N35OQXENQTK6/ref=cm_cr_getr_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=4569819621
終章では、格ゲーが「いい人だけが勝てる世界」と評されています。
実力と勝敗が全てではなく、観客を楽しませるプレイや礼儀が大切なのだと。
一人で練習するより、仲間を作る方が上達するのだと。
こんなことが書かれていました。
配信でもいろいろ深い話をされていて楽しいです。